【高校受験の勉強法】実は福井だけ?全国比較:福井県V.S.全国
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こんにちは。
福井市の進学塾「英心塾」の中村です。
今日は「全国から見た福井県の高校入試の特徴」についてお話しします。
福井県ならではの入試の仕組みや勉強方法を知っておくと、受験対策にも大きく役立ちます。
1. 公立高校志向が強い
福井県では、特に進学塾内に限って言えば、公立高校への進学希望者が非常に多く、トップ校である藤島高校や高志高校も県立(公立)です。
これは他県、特に都市部の「私立メイン」の傾向とは異なり、明確な特徴といえます。
だから、福井県の高校受験については、
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という感覚です。
2. 私立高校入試でも5教科
福井県の私立高校(北陸高校や仁愛女子高校など)では、入試に5教科が課されます。全国的には3教科のみの県も多いため、ここも一つの違いです。
専願推薦入試などは、3教科(英数国)の試験になるケースが多いのですが、一般入試は5教科を課すところがほとんど。
これは、受験生負担というより、5教科総合で実力が出せるようにという配慮だと思われます。
つまり、苦手があっても、得意で補って、総合点で合格を取って欲しいということだと解釈しています。
3. 教科書準拠の出題が多い
理科・社会では、教科書からの出題が多く見られます。丁寧に定期テスト勉強をし、教科書をしっかり読み込んでいる生徒が有利になります。
社会科の記述説明問題などは、教科書の記述通りに書けばよいというものもあります。
教科書の活用をしっかりやっている人が有利になります。
4. 学力診断テストの重要性
11月初旬に実施される「学力診断テスト」は、福井県では非常に重要視されています。
高校入試本番と同レベルか、それ以上の難易度である年もあり、このテストの結果が進路指導に大きく影響します。
学力診断テストで進路決定はしない、という方針ではありますが、明確な指針(切り点)なども開示されるので、相当影響はあると思います。
5. 都市部の受験倍率ほどは高くないが(公立探求特進コースは例外)
例えば藤島高校で1.2〜1.3倍程度と受験倍率はそれほど高くはないです。高志高校も1.8倍程度で、2倍は超えません。
公立の探求特進コースなどは併願目的の出願が多く、倍率が3倍近くになることも。
ただし、特進で不合格でも普通科での合格が可能な場合もあります。
6. 国語・英語の問題が独特
国語: 論述問題が多く、複数資料を読み取って考察を述べるなど、非常に思考力を要する問題構成。
英語: 英文法の出題はなく、読解と英作文(しかも2題!)が中心。英語で表現する習慣が必要です。
他の科目についても、福井県独特の問題もあり、塾の先生は類似問題を見つけるのに苦労すると思います。
学校で行われる、確認テストなどの活用で十分に対策はできます。
よくある「情報戦」(※特定の塾に行けば有利みたいなもの)をなるべく避けて、努力した人が合格するようにという配慮だと私は解釈しています。
7. 入試本番のウェイトが高い
内申点と本番の比率が「1:1」とか多少内申点に得点を持たせるの¥県もありますが、福井県では入試本番の比率が非常に高いです。
ほぼ本番の得点で合否が決まる一発勝負に近い構造です。
ただし、普段のテストが全く意味のないものであるということはなく、定期テスト→確認テスト→学力診断テスト→入試とつながっていくように設計されています。
普段のテスト対策をきちんとしていくことで入試につながっていきます。
8. 私立併願は特進だけ→他は一発勝負or全部ダメなら二次募集
いわゆる「併願」の入試は、私立高校の特進のみです。
私立高校の特進コースは、公立高校の合否を確認してから入学手続きが取れます。
他は専願入試と言って、合格者発表が出たら、すぐに入学手続きを取ります。
高専も同様で、公立との併願は不可です。
だから、ある意味、高校入試は一発勝負です。
その意味では、福井の高校受験生は、合格可能性を確認して、「この状態に達したら、ここに出願する」、という明確な指針を持って出願します。
その基準の一つが、学力診断テストや確認テストの結果になります。大きな中学校では学内順位を一つの基準にすることもあります。
▼▼こちらが目標点数一覧▼▼
大事なことは、確認テスト・定期テストによる基礎づくり
「確認テスト」が定期的に行われており、これが受験力の育成につながっています。定期テストと教科書学習を重視し、丁寧に復習する学習習慣が問われます。
いくら入試本番のウエイトが高いからと言って、普段のテストを無視した勉強は愚策です。
定期テストは、3週間準備期間を設けて、着実な準備をするし、普段は先取り学習で学校の予習を着々とこなすことが大事。
確認テストは、定期テストほど準備期間は設けず、1週間程度、過去問の演習や補強を行うことが大事。
計画、実行、結果の検証、分析、次への対策、という流れを丁寧にやっていくことです。
塾側も、特殊なカリキュラムを売りにするより、丁寧な対応が求められます。
もう一つ大事なこと:特別な対策よりも、積み重ねが重要
福井県の受験設計は「親切設計」とも言えるほど、地道に努力を重ねる生徒に有利です。
確認テスト・定期テストごとの復習と補強が合格に繋がります。
まとめ
福井県の高校入試は、
– 公立志向の強さ
– 教科書中心の出題
– 入試本番重視
– 独自性の高い英語・国語
といった点で、他県と大きく異なります。
目の前のテスト一つ一つを丁寧に、分析・復習・補強を重ねることで、確かな合格力がついていきます。奇をてらわず、正攻法で力をつけていきましょう!
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