小学生の学習法

【進路について】夢や目標がないと進路は決まらないのか?

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英心塾の中村です。

今回は、「目標」の話をしようと思います。

「目標」があれば頑張れるとよく言いますが、最近は子どもたちが「目標」を持ちにくい時代にいるかもしれません。

目標がないから、進学についても真剣に考えられないのかしら、という声も時々聞きます。

 

そもそも、目標とはどんなものかお話したいと思います。

【目標が見つからない子どもたちへ】夢や進路に悩む保護者の方へ伝えたいこと

「うちの子、夢や目標がなくて…。」「なんとなく毎日を過ごしていて、大丈夫かしら?」
そんなふうに不安を感じておられる保護者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、「夢や目標を持てない子」に対して、私たちはどのように関わればよいのか、そしてそもそも“今すぐ夢や目標が必要なのか?”という問いについて、お話したいと思います。


■ 子どもに“夢や目標”は本当に必要?

結論から言うと、私は「今すぐ夢や目標を持たなければならない」とは思っていません。

もちろん、アンテナを張っておくことは大切です。「自分には何ができるのか?」「将来どうなるのか?」という問いを持つことは重要ですが、だからといって今この瞬間に「これになりたい!」と具体的に言語化できる必要はないと思っています。

実際、私自身も学生時代に明確な夢があったかというと、まったくそんなことはありませんでした。

今のように「塾という場で、子どもたちと一緒に未来を考える仕事が楽しい」と本心から思えるようになったのは、ほんの数年前のことです。


■ 子どもたちの感性は侮れない

私が指導現場で常に意識しているのは、「子どもたちの感性は、大人以上に鋭いかもしれない」ということです。

変化のスピードが速い現代。今ある職業や価値観が、10年後もそのままあるとは限りません。

そんな中で「これになりたい!」と断言する方が、むしろ難しいことなのです。

例えば、ある生徒と“盲目”について話していたときのこと。「今の技術なら、目が見えない人も“見える”ようになっていると思ってた」と彼は言いました。

現実にはそうなっていないことを伝えると、「それっておかしい」と素直に疑問を持っていました。

この「おかしい」と思う感性こそ、未来を切り拓く力になるのです。


■ 一つの夢に固執しなくていい

多くの人が誤解しがちなのは、「夢や目標を持ったなら、それに一直線に進むべきだ」という考え方です。

けれど、本当のところは違います。興味を持ったことに向き合い、追求していく中で、結果として点と点がつながり、自分の道ができていく。

それが自然な姿ではないでしょうか。

 

しかも、夢を実現するために必要なのは、その分野の専門家であることだけではありません。

技術者、リーダーとしてチームを作る人、販売戦略を考える人、マーケティング担当者など…。

一つのものを世に出すには、多様な役割が必要です。だからこそ「自分には何ができるか」を考え、行動し続けることが大切なのです。


■ 協働的・主体的な学びが、これからの時代のキーワード

今、教育現場では「協働的な学び」や「主体的な学び」が重要視されています。
一人で黙々と取り組むのではなく、他者と協力しながら学び、自ら課題を見つけて取り組む。そんな学び方が、これからの時代を生きる子どもたちには求められているのです。

だからこそ、今「夢がない」「進路が定まらない」と焦る必要はありません。
むしろ、目の前のことに興味を持ち、全力で取り組むこと。その姿勢こそが未来をつくる第一歩になります。


■ 最後に

私たち大人は、つい「早く目標を持って」「将来を考えて」と言ってしまいがちです。
でも実は、子どもたちは子どもたちなりに、感性を働かせ、いろんなことを考えています。

だからこそ、「今、これに打ち込んでいる」「ちょっと気になるから調べてみた」――そんな一歩を大切に、温かく見守っていけたらと思います。

進路も夢も、焦らなくて大丈夫。子どもたちの未来は、これから形づくられていくのです。

 

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